毎日新聞

5月13日付けの朝刊紙面にこんな記事がありました。
「就職なんて怖くない」
http://www.mainichi-msn.co.jp/column/hassinbako/archive/news/2004/05/20040513ddm002070173000c.html
まあ、要約すると「最近の学生はひ弱だね」ということでしょうか。


私はこれに対して以下のようにメールで文章を送りました。


はじめて毎日新聞にメールを出させていただきます。
○○と申します。(一応○○にしとく。バレバレだけど)


5月13日付け朝刊の発信箱の記事について
意見がありましてメールを致しました。
是非、この記事を書いた中村氏に届けていただけると幸いです。


失業率の原因を働く意欲の乏しさや「えり好み」などの
”身勝手”にあると記事中ではおっしゃってます。
私はこの記事に違和感を感じました。
現在、私は就職活動中なのですが、不況の現状を肌身を持って感じています。
確かに、選ばなければ就職は出来るのかもしれません。
しかしながら、使い捨てにされると分かってる企業にどうして就職できるでしょう
か。
また、働きつづけることが出来るでしょうか。
例えば、某大手情報企業では毎年1000人もの人間が採用されています。
しかし、数年経ってもスキルは身につかず、給与は低く、30を超えると肩たたき。
こんな話しを実際に務めてる多くの方から聞いています。
又、某大手英会話学校でも大量採用をしていますが、使い捨てられます。
某大手出版社では、編集が出来ると騙し、高額教材の営業をさせられます。
このような企業ばかりではありませんが、「使い捨て」にする企業が増えているのが
現状なのです。
私は、中村氏の記事が取材をしたことを元に、批判をしているのであれば
納得したでしょうが、それほど深い取材をした痕跡がありません。
自殺をした者を「ひ弱だな」と感じるのも結構ですが、
私は新聞記者というものは弱者の視点から物事を見る方だと考えています。
その視点から考えると、自殺者を「ひ弱」と断じる神経は理解できません。
また、就職センターの話しを出していますが、それは1つの事例であって
全てに当てはまることといえるのでしょうか。


仕事で自己実現を目指すぞ等と言っても、実際には就職できません。
面接で「で、それがどうしたの?」といわれて終わってしまいます。
それは、あくまで学校の就職担当者が学生に働く意義を説得するのに
使うためのツールではないでしょうか。
ここにも、中村氏の記事とのズレを感じます。


たしかに、不採用になっても人格を否定されたわけではないというのは分かります。
しかし、現在は「勝ち組、負け組」というレッテル貼りが社会に横行し、
自分は負け組なんだ。と思ってしまい自分を追い詰める人が増えています。
自分の周りでも、平然と「自分は勝ち組になった。」といい、
「自分は負け組になったんだ」と落ち込んでいる者を見かけます。
これを「ひ弱」と感じるかもしれませんが、このようなレッテル貼りが
行われてる現状を分析し、記事にするのが新聞記者ではないでしょうか。


つたない意見ですが、私としましては是非就職活動の現場を
取材していただきたいと考えます。