キューティーハニー

あえてこちら側に書きます。
キューティーハニー前夜祭 庵野秀明実写映画の系譜」に行ってきました。
新宿ミラノ座で深夜12時開始7時終了のイベントでした。
会場は当日券も販売されてたし、後ろの方は結構空いていたので、
おそらく7割〜8割くらいの客の入り。
でも1100弱の席があるから900人くらい入ったって事なんだから凄いかな。
わしは、庵野信者とかサトエリファンとかでもないので、
後ろでまったりと見てました。
今回の上映作品は

キューティーハニー」(1時間34分)
キューティーハニー メイキング」(約20分)
新世紀エヴァンゲリオン 26話実写パート」(約14分)
「コイシイヒト」(約4分)
「24人の加藤あい」(約7分)
「流星課長」(約12分)
ダイコンフィルム帰ってきたウルトラマン」(約30分)
式日 英語字幕版」(2時間8分)

という順番。
まず「キューティーハニー」の感想。
実はこういうイベントに来てながら、あまり期待してなかったんですよ。
でも、これ結構面白かったです。
まず、頭を使わないで見れますね。
で、オマージュが満載で、分かる人はクスリとしてしまう表現がたくさん。
お局OLさんの言葉とかいろんな所に入ってますよね。
セグウェイが出てきたときも爆笑した。
出演も豪華で、てか京元政樹を使うのは反則だろ。
及川光博の使い方も反則。あそこであんなことされちゃあ笑うしかないじゃん。
しかしミッチーは俳優としての道を進んでいるなあ。
最初、ミッチーを見たときはすぐ消えると思ったのに。意外。
映像的には、従来の庵野の映像美へのこだわりがいい具合に抜けてたね。
その労力を「ハニメーション」とかアニメ部分に注げてるし。
で、合成っぽくしてるのは多分、意図してやってるんだろうな。
終了後のプロデューサーの話の通り、「式日」でやりきったのがよかったかも。
脚本もあんな感じでいいんじゃないでしょうか。
で、お約束の永井先生の出演もあり。
スタッフロールを見ると金剛地武士や出渕裕も出てるらしい。どこにいたんだろう。
板野サーカスっぽい演出もあったなあ。


休憩とメイキングをやった後にトークショー
出演者は庵野秀明安野モヨコ出渕裕深作健太
ま、予想通り夫婦での掛け合いや出渕裕さんとのヲタ話で一杯。
印象的だったのは真剣に安野さんのマンガをベタ誉めして、語ってたこと。
あ、深作ジュニアはほとんど喋ってませんでした。やっぱしね。
あと、東京タワーの下から出てくる塔のデザインは出渕さんが
背中を押してくれたからああいうデザインを思い切って出来たそうです。
なんでも黄金バット実写版からとったとか。
あと、印象に残ってる発言は、
快傑ズバットを見せてこれをやりたいといった。
・山中湖の合宿でハッピーマニアを持っていった。


で、また休憩をはさんで一気に5本みました。
エヴァ実写版はDVD特典で入ってたんだね。知らなかった。
撮影されたのは知ってたけど、もう収録されてたとは。
庵野自身が「実写の限界を知った。映画には合わないと思った。」(こんな感じ?)
と語ってたように、確かにいくら悪名高い映画版でもこれは合わんな。
でも、それなりに楽しめましたよ。
ちょっと音が聞き取りづらいのと、画像が暗かったのが残念。

「コイシイヒト」は松たか子の歌のPV。
なんでも1日しかスケジュールを取れなかったらしく、
ロケ地を1点に絞ったとか。
NTTの代々木のビルがウザくて金をかけて消したそうです。
「24人の加藤あい」は
・・・どうでもよかった・・・。
おちまさと演出がウザかった。以上。


「流星課長」はバカだね。
でも、電車の座席争奪戦をうまく料理していた。
で、押井守ヲタの自分は、マリアの紹介のときに月見の銀二を思い出しました。
しかし、あれはサタデーナイトフィーバーなのかなあ。
映像的には、あのコマ撮り映像が塚本晋也の「鉄男」を思い出させました。
てか、鉄男だよね。あのスピード感。


帰ってきたウルトラマン DAICON FILM版」は
実は特撮は守備範囲ではないので、ウルトラマンの知識は一般人より
ヘタしたら劣るくらいなんですけど、個人的には楽しめた。
ワンダバってああいう風に使うのか。
あと特撮のディテールがさすが。


で、最後に「式日
ここのあたりでもう5時近かったので帰る人がちらほら。
あと、上映中に寝てる人がいたり。
ま、「式日」じゃあ寝ても仕方ないと思うけど(苦笑)
あ、自分的には「式日」は押井守で言えば
「地獄の番犬ケロベロス」と同じだと思ってるので。
あれほど暴走してるわけではないけどね。
内容は前にも触れたことあるけど、ひたすら映像にこだわってますよね。
なんでも1センチ単位でこだわったとか。
これを見たのは2回目ということもあり、色々気づく所も多かったです。
例えば、カントクが携帯を無視するシーンの彼女の言葉の意味とか。
いや、結構簡単だったんだけど、前見たときは気づかなかった。
とにかく、藤谷さんや脚本家には失礼だけど映像を見るための映画じゃあないかなあ。


で、全体的に値段以上の価値はあったかな。
庵野監督本人は嫌がってたけど、押井守と同じで
同じテーマを手を変え品を変え、繰り返し繰り返しやってるんだなあと。
監督本人が語ってたのを聞いて納得。
あと、着実に実写の撮り方は上手くなってると思う。
ラブ&ポップ」の時は・・・ねえ。


ハニーは賛否両論ですけど、私はいいと思いますよ。
期待値が低かった分楽しめたのかもしれないけど。
まあ、絶対見に行けというわけではないけど、ヒマがあったら見ても損はないかと。