形を変えた言葉狩り?(表現弾圧)

以前に、以下の日記で盗作問題について、簡単に書いた事がありました。
http://d.hatena.ne.jp/osugi81/20051020


そして、また一つの作品が絶版・回収になろうとしているようです。
以下、朝日より
http://www.asahi.com/national/update/1108/TKY200511080178.html

飛鳥部勝則さんの小説「漫画と類似」 絶版・回収に
2005年11月08日11時39分

 原書房(東京都新宿区)は7日夜、同社が今年出版した飛鳥部勝則さんの小説「誰のための綾織(あやおり)」の中に、故・三原順さんの漫画「はみだしっ子」(白泉社)に類似した表現が十数カ所あったとして、「誰のため〜」の絶版・回収を決め、同社のホームページにおわびを掲載した。

 9月に、読者からとみられる指摘のメールが同社に届き、社内で調査し、飛鳥部さんにも確認した。ホームページには「素材カードに該当部分が紛れ込んでしまった」との著者の見解を載せた上で、「『許可を得ずに一部表記を引用した』と判断した」としている。

そして、例によって作成されている検証サイト
(まあ、今回の検証サイトは作成経緯が今までとは微妙に違うようだが)
http://www.geocities.jp/flutter_of_earthbound_bird/#c1


で、類似点を色々見たけど、私の感想としては
「そんなに騒ぐほどの問題か?」と思いました。


ある作品に影響を受け、参考にしたり、
悪い言い方をすればパクった作品は腐るほどあるよ。
そして、パクッた作品がただパクッただけの作品ではなく、
新たな表現・演出を生んでいる事だってたくさんあることを知っている。


パクることによって、発展が生まれる事もあるのに、
その可能性を放棄しかねない、今の風潮は違和感を感じる。


さらに、今の動きは過去にあった、差別表現規制の流れと何も変わらないんじゃないか。
絶版・回収はあらゆる検証の機会を奪う事になるし、表現の萎縮が始まるのではないか。
それこそ、森達也氏の著作「放送禁止歌」の例にあるように、
いつのまにか放送禁止になっていたり、
過剰な反応を生んでしまう事にもなるんじゃないか。


私は、今の流れが怖い。