五味記者について

毎日新聞の五味記者が懲戒解雇されたようです。
この処分自体は妥当なものでしょう。

しかし、五味記者のいままでの実績を考えると理屈ではなく、
なんとかカメラマンとしての仕事を続けられないかと思う。
毎日新聞は署名記事のため記者がいままでどのような記事を
書いてきたのか、どのような写真をとってきたのかわかりやすい。
五味記者の過去の写真を探ると、彼の明確な問題意識が伝わってくる。
特に彼は皮肉なことに「生と死」に関心を持っていたようだ。
有名な写真では末期ガンの患者の死に顔を撮り、掲載したことがある。
賛否両論あったようだが、彼の強い希望で掲載したという。
その写真は安らかな顔だった。
そんな五味記者が何故爆弾を持ってきてしまったのか。
これはおそらく毎日新聞読者、五味記者周辺のもの全員が考えているであろう。
しかし、おそらく彼はこのような考え・過去をもっているからこそ
今後、人一倍の責め苦を背負っていくことになるだろう。

五味記者はカメラマンを辞めるつもりらしい。
しかし、私は五味記者にはフリーの記者として
今後もカメラを握りつづけてほしい。
そして「生と死」「戦場の弱者」等を撮っていって欲しい。
生涯を通して考えつづけて欲しい。
それが彼の背負った十字架であり、使命だと思う。