スーパーサイズ・ミー評

まずは、1ヶ月間3食マックしか食べないということを徹底した
監督、スパーロックは凄いとしかいいようが無い。
されに、この一見バカに見える、ルールによって多くの観客を
劇場に呼び込むことが出来たのだから、その点もエライと言える。
森達也氏がパンフでも書いているが、日本においてドキュメンタリーというのは
どうしてもアングラで暗いイメージがあったのだが、この映画は
それをひっくり返してくれたと思う。
それだけでも、評価される作品であると思う。


以下に、この映画を見て感じたことを記していく。
・スパーロックの体調や体型の変化が見ててすぐわかるのはすごい。
アメリカの学校の食事はどうなってるんだ?
・監督の彼女の徹底した自然食品かつベジタリアンぶりに、
この2人が上手く行ってることにちょっと驚く。
・少し、中盤で飽きてしまった。
・この映画がTVメディアを中心として宣伝されていないのがもったいない。


最初の1点と最後の1点は、この映画が映画でなければならない理由であると思う。
文字媒体ではこの映画の内容は全く伝わらないであろう。
やはり、医者の真剣な警告。スパーロックの体重の急激な変化。死んだ魚のような目。
映像メディアでなければ、魅力は半減どころか全くなくなってしまう。
しかし、同時にそれは外食産業にとっては危険な映画であることも事実だろう。
TVはもとより、あらゆるメディアは企業から広告を貰っている。
ゆえに外食産業から広告を貰っているメディアはなかなかこの映画をとりあげにくいし、
この内容をTV番組でやろうとしても、なかなか出来ないだろうと思う。
だから映画でなければならないのだろう・


2点目だが、自分自身も肥満に入るか入らないかの人間なので、
あまり強くはいえないのだが、それにしたっていくらなんでもアメリカの学校は・・・。
ポテトだけとか、お菓子だけとかって・・・。
ただ、考えてみればこの現象はアメリカだけではなくて、日本でもあると思う。
知り合いに、ほとんどおやつ菓子しか1日で食べない人がいる。
日本も肥満大国へ向かってるのか?


3点目。監督の彼女は徹底したベジタリアンだ。
対して監督スパーロックは普通のアメリカ人。肉を普通に食べる。
あそこまで信条が違っても、別れないものなのですか?教えてエロイ人


4点目、もう10分ほど短くても良かったように感じる。
専門家の意見で、少し飽きてしまった。まあ、あまり寝てなかったせいもあるけど。


ところで、この映画の最後にチーズバーガー法と言うのが
アメリカで成立したというのが紹介されていた。
なんでも、この映画の製作のきっかけともなった「肥満は企業の責任だ」という
訴訟をおこさせないための法律らしい。
スパーロックも映画の仲で「企業と自己責任の堺は?」と言っていたが、なかなか難しい問題だと思う。
はてなのキーワード検索で「チーズバーガー法」ひっかかったブログを見ていったが、
ほとんどの人は「そのような訴訟が起こること自体がおかしく、自己責任だ」と書いていた。
私も見る前はそう感じていた。体に悪いに決まっているだろうと。
しかし、マックがひたすら「安全だ」と強弁し、店頭では栄養表もないがしろにされていた
現実をみると必ずしもそうもいえないのではないかなと言う気もする。
http://www.cinemacafe.net/feature/supersizeme/questionnaires/index.phtml
↑ではマックは相当気を使っているのがわかるが、基本的には安全だと言っている。
そういえば、最近になってマックで食べるとトレイに栄養価が載っているペーパーがある。
ようやく、本格的に栄養に対して取り組み始めたのだろうか。