NHKについて(3)

相変わらずNHKと朝日は闘っています。
このエントリーは1月23日の9時過ぎに書いていますが、
日付的には22日にエントリーしておきます。


さて、23日の報道2001に中川氏が出演していましたが、
感覚的に言うと、「中川も怪しいな〜」と思いました。
なんか、発言がぶれてるような感じがしたので。
ビデオとかに撮っておけば、発言内容について検証できたのですが。
まあ、それは他の人のブログに任せて、とりあえず見た感覚としてね。


21日のエントリー後に起きたことメモ
NHKが朝日新聞に送付した公開質問状がUPされました。
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/news/

平成17年1月21日
朝日新聞社
  代表取締役社長 箱島 信一 様
  編集局長 吉田 慎一 様
NHK放送総局長
関根 昭義

朝日新聞報道問題について

 御社は1月20日付け回答書においても、記事の事実関係についての間違いを認めず、「取材の積み重ねをもとに報じた根拠あるもの」とか「関係者に取材した結果を正確に報じたもの」と述べるにとどまり、記事の内容を裏付ける具体的な根拠を示さないまま、謝罪と訂正を拒否しました。

  御社は、1月12日付けの記事で報じた内容について「誤報」であるという指摘を受けたあとは、内容の真偽については一切言及せず、関係者が証言したことを正確に報じたと繰り返すだけで、責任逃れをしようとしていると言わざるを得ません。御社の記者が取材した関係者も御社記事に掲載された証言内容を明確に否定し、さらに御社記者の取材方法を強く批判しています。

 そこで、御社の記事および御社記者の取材方法についての数々の問題点を、公開質問状の形で一つ一つ具体的にお聞きします。

 御社が以下の質問に誠実に答え、説明責任を果たされ、記事を訂正するとともに、記事によって著しく名誉を傷つけられたNHKなど関係者に対して謝罪するよう、重ねて強く要求します。

 また、回答をする際には記者会見を開いて、「朝日新聞報道問題」についての説明責任を果たされるよう求めます。
公開質問状
1.記事の真偽について
  (1) 中川氏とNHK幹部が放送前日に面会したのは事実ですか。
  (2) 上記(1)の記事を掲載するにあたって、中川氏及びNHK松尾元放送総局長の「証言」以外に、何らかの裏付けや根拠となる事実確認をしたのですか。
  (3) 中川氏が放送中止を求めたのは事実ですか。
  (4) 上記(3)の記事を掲載するにあたって、中川氏の「証言」以外に、何らかの裏付けや根拠となる事実確認をしたのですか。
     
  (5) 安倍氏がNHK幹部を呼び出したのは事実ですか。
  (6) 安倍氏がNHK幹部に、番組は偏った内容だなどと指摘したのは事実ですか。
  (7) 上記(5)、(6)の記事を掲載するにあたって、安倍氏及び松尾元放送総局長の「証言」以外に、何らかの裏付けや根拠となる事実確認をしたのですか。
     
  (8) NHKの番組が政治的圧力を受けて「改変」されたのは事実ですか。
  (9) 上記(8)の記事を掲載するにあたって、内部告発した当時の番組担当者の「証言」以外に、何らかの裏付けや根拠となる事実確認をしたのですか。
  (10) 上記(8)の記事を掲載するにあたって、内部告発した当時の番組担当者の「証言」は伝聞情報にすぎないことを承知していたのですか。
     
  (11) 御社は記事で「いずれにしても結果的に、憲法が禁じる検閲に近い事態が起きていたことになり、憲法で保障された表現、報道の自由を無視したものといえる」と断定的に指摘しています。
現段階でもそのように考えていますか。

2.御社記者の取材について
  (12) 松尾元放送総局長は、1月9日昼過ぎに御社記者から取材を受けた際に、「安倍・中川両氏からもすでに取材している。全部わかっている」「政治的圧力を感じたでしょう」と執拗に問いただされた、と話しています。一方、御社の記事によると安倍・中川両氏への取材は翌日の10日となっています。御社記者が松尾元放送総局長に嘘をついて取材したとすれば、取材倫理上極めて重大な問題と考えます。
御社はこの点について、どのような調査を行いどのような見解を持っていますか。
     
  (13) 御社記者の取材が始まって20分ほど経過した段階で、松尾元放送総局長が、御社記者がメモを取り始めたことに気付いて「メモは取らないでください」と求め、それ以降、御社記者は一切メモをとらなかったということです。
それでは、2時間に及んだという取材での証言内容をどのような方法で正確に記録できたのですか。
     
  (14) 松尾元放送総局長は、19日に自ら記者会見して「朝日新聞の記事は私の証言を歪曲し、全く逆の内容になっている」と批判しましたが、その前日に御社記者に電話をかけています。その中で、松尾元放送総局長は、「取材に答えた内容と記事の内容が違っている。記事にあるNHK幹部とは私のことか」と聞き、御社記者が認めると、「私は記事のような証言はしていない。取材の内容を確認したいので、録音テープがあれば、私にも聞く権利があるので聞かせて欲しい」と要求しました。これに対し御社記者は、録音テープがあるかどうかについて明言しませんでした。
取材相手から録音テープの存在の有無を聞かれた際に、御社記者は、なぜそれに答えなかったのですか。
     
  (15)

松尾元放送総局長への取材を録音したテープはあるのですか。
     
  (16) 去年8月に明らかになった、御社記者が起こした「無断録音テープ流出問題」についての御社見解によれば、「取材内容の録音は相手の了解を得るのが原則であり、取材相手との信頼関係を損なうことがあってはならない」としています。
御社記者は、松尾元放送総局長に取材した際に録音する許可を得ていませんでしたので、仮に録音テープがあるのであれば、御社見解に照らした場合、取材倫理に反する行為にあたると考えますがいかがでしょうか。
  (17) また、録音テープの有無に関わらず、記者会見前日に松尾元放送総局長が電話で質問した際に、録音テープの存在の有無をはっきり答えなかった御社記者の行為は、「取材相手との信頼関係を損なうことがあってはならない」としている御社の取材倫理に、やはり反するものと考えますがいかがですか。
     
  (18) さらに記者会見前日の電話で、松尾元放送総局長が、御社記者に対して「私の証言と記事の内容が違っている」と抗議をした際に、御社記者は「NHKにはもう話してしまいましたか」「どこかでひそかに会えませんか」「証言の内容について腹を割って調整しませんか」「摺り合わせができるでしょうから」などと繰り返しました。
 御社によると御社の記事は、「2人の記者が松尾元放送総局長に長時間会って取材した結果などを正確に報じた、根拠あるもの」だということです。
それではなぜ記事を掲載した後になって、証言の内容を「調整」したり「摺り合わせ」たりする必要があったのでしょうか。
明確で納得のゆく回答を求めます。
   
  以上18項目の質問について、御社が報道機関としての矜持を保ち、言い訳や論点のすり替えをせず、きちんとした内部調査をしてその結果を記者会見で公表するとともに、記事を訂正しNHKなど関係者に謝罪することを改めて求めます。
   
以上

(18)のような発言が事実としてあったなら、朝日の立場は決定的に弱くなる。
NHKの指摘している、テープに関してはわしの考えは微妙。
確かに、相手との信頼関係のために、テープを録音するには相手に同意を得るのは
原則の一つとなっているのだろう。
しかし、NHKの指摘している朝日の事件の時、最も問題となったのは
「取材源の秘匿」を破ったということであったと思うのだが・・・。


又、朝日も通告書をNHKに出しています
http://www.asahi.com/national/update/0121/033.htm

NHK特集番組の改変問題で、朝日新聞社は21日、NHKが開いた会見や一連の報道について、「虚偽の事実を示し、朝日新聞社の名誉を著しく傷つけた」として、NHKに対し、法的措置を前提として訂正と謝罪放送を求める通告書を郵送した。また、同日、記者会見を開き、NHKの一連の対応について「公共の電波を使った一方的な誹謗(ひぼう)中傷で見過ごすことはできない」との見解を明らかにした。

 通告書では、「(番組改変があった当時の放送総局長だった)松尾武氏が朝日新聞社の記者の取材に対し記事記載のとおり述べたことは動かしがたい事実である」とし、NHKは記者会見を開いて松尾氏に「記事に掲載された発言は正反対あるいは虚偽」と述べさせた、と指摘している。

 また、「客観的かつ公平中立であるべき公共放送のニュース番組において、長時間にわたり自己弁護に終始する放送をし、朝日新聞社の言い分を無視する報道姿勢は、放送法に照らし、重大な疑問がある」としている。

 朝日新聞社の記者会見は、21日午後9時から東京本社内で開かれた。朝日新聞社の基本的な姿勢を説明するためのもので、本沢義雄・取締役広報担当、柘一郎・広報宣伝本部長、帆江勇・東京本社編集局長補佐、横井正彦・同社会部長が出席した。

 会見では、朝日新聞がNHKの番組改変問題を報じた主眼について、「NHKの報道に政治家の圧力があったのではないか」という問題だとしたうえで、通告書を出した経緯を説明。「誠意ある回答がない場合は法的措置を取らざるをえないことになる」と話した。

 横井部長は、事実関係について「当事者の方々が明確に認めたことを、周辺取材を重ねて記事化した」と説明。「放送前の番組についてNHK幹部が特定の政治家に説明に回り、政治家がそれに対して意見を言うことは、放送の自律性、公平性にかんがみてどう考えたらいいのか、という視点が今回の報道の原点にある」と述べた。

以下は記者会見の主なやり取り
http://www.asahi.com/national/update/0122/001.html
(追記)以下のサイトでも記者会見の主なやり取りが掲載されていますが、
1ヶ所アサヒドットコムでは削除されている部分がありましたので、
その部分を追記して掲載します
http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20050122/K2005012103400.html

NHKの特集番組改変問題報道をめぐり、朝日新聞社が21日行った記者会見での主なやりとりは次の通り。

 ――記者2人は取材歴も長く、問題ないということですが、本人たちから何回事情を聴いたのですか。

 初めに記事にするときから、記者への確認作業は十分にしています。19日に松尾元総局長が記者会見をした後も、再度細かく詰めるなど確認は重ねてやっています。

 ――NHKがきょう夜7時のニュースで、朝日新聞の記者がNHK側に「調整をしましょう」と持ちかけたと報じたことについてどう考えていますか。(追記)

 取材のプロセスや手段にかかわることなのでお答えできません。(追記)

 ――朝日新聞にはどんな読者の反応が来ていますか。

 励ましてくれる方、疑問を持たれた方の双方がいます。

 1000件を超える電話やメールが届いています。だいたい6対4または5.5対4.5の割合でご理解をいただき、「もっと取材を深めて事実を書いてほしい」という人の方が多いです。一方で疑問の声もあります。

 ――これまでの紙面での報道から記者会見に切り替えた理由は。

 私たちとしては、お互いに事実を示して言論の場で言い分を報道し合うのが一番いいのですが、NHKが私どもの言い分なしでニュースを流し続けているので、紙面に加えてもう少し強い態度で事実の解明をしていこうと決断しました。

 ――NHKの公開質問状への対応は。

 質問状の中にも虚偽が含まれていると考えています。詳しく吟味して対応を考えていきます。

 ――番組放送前に安倍、中川両氏がNHK幹部に会い、番組が改変されたと現時点でも思っていますか。

 そう考えています。

 ――言論機関として、法的手段を考えるに至った背景は。

 記事で事実を立証し、最大限取材を尽くして得た事柄を報道するという立場で臨んできました。NHKにもそう期待しましたが、その対応は期待とはかなりかけ離れてきており、裁判も辞さないという重大な決意をせざるを得ないと考えるに至りました。

NHKが批判されなければならない点は前のエントリーで書いた。
では、朝日の報道はどうなのかということについて、以下に記します。